目指すキャリアの実現に向けて従業員が自律的に学習するための学びのプラットフォームを推進

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目指すキャリアの実現に向けて従業員が自律的に学習するための学びのプラットフォームを推進

国内最大のケーブルTV会社として、暮らしを支える多彩なサービスを提供しているJCOM。同社は企業内大学「J:COMユニバーシティ」における集合研修の受講管理の効率化を目的として2019年にCornerstone Sabaを導入しました。数年の活用を経た後、人事制度の改定に伴い、2023年に従業員が目指すキャリアの実現に向けて自律的に学ぶ場としてJ:COMユニバーシティを大幅に刷新。現在はグループや協力会社の従業員など約2万2,000人がオフィスや自宅、モバイルで積極的な学びを進めています。研修は人事等級(グレード)とひも付いて受講が必要な研修のほか、任意で学べる研修があり、今後は志望キャリアに応じたレコメンド機能の導入を予定しています。自発的な学びの履歴は新たに始まった社内FA制度の審査でも活用されます。

継続的な学びの場としてJ:COMユニバーシティを運営

全国5大都市圏をカバーするケーブルTV事業統括運営(MSO)および番組供給事業統括運営(MCO)会社として、TVやインターネット、モバイルから、保険、エネルギー、ホームIoT、オンライン診療まで、暮らしを支えるさまざまなサービスに事業を拡大しているJCOM。時代の変化や市場ニーズを捉えたサービスを機敏に提供していくために、同社の従業員には積極的な学びが求められると人事本部人財開発部人財開発グループ長の中野真理子氏は話します。

「JCOMのビジネスは近年、暮らしにまつわる多様なサービスを当社のプラットフォームを通じてご利用いただく形に進化してきています。この変化に適応し、新たな事業機会を捉えてお客様に価値を提供しながら目指すキャリアを実現していくうえで、自律的かつ継続的な学びが不可欠です」(中野氏)

その支援を目的として、同社は2017年に企業内大学「J:COMユニバーシティ」を設立しました。全従業員が持つべき知識や部門/職種ごとの知識に対応した7つの学部から成るJ:COMユニバーシティは、経営層や事業部門長が学長、学部長に就任して講師も務めるなど、全社を挙げた取り組みとして運営されます。集合研修の受講管理に国産LMS製品を利用して効率化を図りますが、スタートから2年を経る中で“学びの促進”の面で課題が浮上します。

「当時利用していたLMSはユーザーインタフェース(UI)が無機質であり、トップページにコース一覧がズラッと並ぶだけのものでした。これでは学びの意欲をかき立てられないと考え、契約更新のタイミングで入れ替えることにしました」(中野氏)

同社はさまざまなLMS製品を比較検討した末、「Cornerstone Saba」の導入を決めます。採用の理由は、「画面を自由にカスタマイズして学習意欲を喚起する魅力的なUIを実現できる」「スマートフォンでも利用できる」「Outlookと連携して受講予定の研修をカレンダーに自動登録できる」ことなどだったと中野氏は振り返ります。

人事制度の刷新で自律的な学びがより重要に

Cornerstone Sabaへの移行後、J:COMユニバーシティはUIを大きく改善するとともに、研修コンテンツを精力的に開発して拡充を続けます。受講しやすい時間帯にカリキュラムを組むなど工夫も凝らした結果、学びに対する従業員の積極性が高まり、2017年に40%だった任意研修の受講割合が2022年には76%まで増加しました。

そして2023年7月、JCOMは2021年に刷新した人事制度に合わせてJ:COMユニバーシティの研修体系を大幅に改定します。

「新たな人事制度では、従業員の多様な働き方や自律的なキャリア形成の支援を明確に打ち出す一方、それぞれの専門性を高めて能力を発揮することを求めており、その結果は成果主義に基づいて公正に評価します。当社の持続的な成長を支える基礎として人財のあるべき姿を示し、それに対して的確な研修を実施していくために研修体系を一新しました」(中野氏)

新研修体系では、人事グレードに応じた最小限の必修研修に加えて、DXやマーケティング、リーダーシップ、思考力など、各従業員の課題やキャリア目標に応じて選択できる任意研修を設定。専門スキルを学ぶ部門別の講座も用意し、各部門で必要とされるスキルの習得を目指します。研修コンテンツは、約500本の自社制作分と、GLOBIS学び放題の約1万4,000本のコンテンツで構成されます。

グループ内外2万2,000人の学びと情報発信の場に

J:COMユニバーシティは現在、JCOMおよびグループ各社の従業員と社外の技術者など約2万2,000人の学びの場として、全国約 200拠点で日々利用されています。必修研修の受講は業務時間内、任意研修は業務時間外とされ、多くの従業員が通勤時や昼休み、帰宅時、帰宅後に私用端末やスマートフォンなどで受講しています。

研修体系とJ:COMユニバーシティの刷新により、従業員の学びの意識は大きく高まりました。半年を経た2024年2月に実施したアンケートでは、55%の従業員が学びへの意欲が高まったと回答しています。

多くの従業員が活発に利用していることから、社内向け情報発信の場としての存在感も高まり、最近は各部門から全社に見せたい動画の掲載依頼が寄せられています。自宅からスマートフォンで利用できるため、出産や育児で長期休暇に入った従業員向けに情報発信するコーナーも開設していると人財開発グループの原知子氏は話します。

「社内規定により長期休暇中は自宅に業務用PCを持ち帰れず、メールアカウントも停止されるため、従業員は社内の情報から一時的に遮断されます。そこで、産育休中の従業員向けに『J:COMママ・パパ情報サイト』を作って社内の最新情報を掲載しています」(原氏)

コーナーストーンの活用を進める他の企業と交流し、活用のヒントを得ることもあります。ある企業から、ユーザーに注目してほしい研修コンテンツへの誘導バナーをGIF動画で作って目立たせていると聞き、J:COMユニバーシティでも早速取り入れました。

柔軟な権限設定、ハイペースな機能拡充、手厚いサポートも魅力

「全国に散らばる各拠点での学びを促進するうえで、Cornerstone Sabaの権限設定の柔軟性の高さも大きな効果をもたらしています」と人財開発グループの稲村一樹氏は説明します。各拠点のマネージャにユーザー管理権限の一部を委譲し、部下の必修研修の受講状況などを直接確認してもらっています。人財開発部側で受講履歴データを選別して配布する必要がないため業務が大幅に効率化され、マネージャは最新の情報をいつでも確認できるなど双方にメリットがあります。

原氏は、早いペースで機能拡充が進められていることも大きな魅力だと話します。

「機能がどんどん改善/追加されていくスピード感も特徴の一つです。新たな施策のヒントになるような機能も追加され、まだいろいろできそうだと可能性を感じています」(原氏)

それらの機能の活用で戸惑うこともありますが、その際はコーナーストーンの手厚いサポートが助けとなっています。

「豊富な機能をどう使いこなせばよいか迷った際はコーナーストーンの技術サポートに相談すると、すぐにレスポンスをいただけます。私たちが目指す姿に最適な使い方を親身に考えていただき、まさに伴走しながら活用を支援してもらっていると感じます」(稲村氏)

人事グレードと研修の関連付けでキャリア形成を支援

JCOMでは、今後もCornerstone Sabaの多彩な機能を活用しながら、自律的な学びを促進する施策を取り入れていく考えです。直近ではデジタルバッジを導入しました。「テーマごとに研修コースを作り、修了者には認定証としてデジタルバッジを付与し、マイページなどに表示しています」と原氏は説明します。

キャリア志望に応じた研修のレコメンドも実現する予定です。Cornerstone Sabaのレコメンド機能を使い、従業員のキャリア志望に基づいて職種ごとに必要なスキルや知識が習得できる講座を推奨しようと準備を進めています。

2024年4月に始まったFA制度でも、J:COMユニバーシティが大きな役割を果たすと中野氏は話します。これは異動を希望する部署に自らアピールできる制度であり、入社/異動から一定年数を経た従業員は誰でも申し込むことができます。J:COMユニバーシティの学習履歴はタレントマネジメントシステムと連携しており、FAの審査では自律的に学んでいるか、希望部署に関する学びを進めているかが確認されます。

「自律的に学ぶことが、目指すキャリアに向けたアピールにもなるのです。それぞれが学ぶべきことを示し、学びの証跡がしっかりと記録されるキャリア形成の場の一つとして、今後もJ:COMユニバーシティを発展させていきたいですね」(中野氏)

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