Glencore : カスタムメイドのコンプライアンス研修が従業員のエンゲージメントを促進
ニーズに合わせてカスタマイズされたコンテンツを搭載したLMSの活用により、研修の効率と品質が向上
Glencoreとは
Glencore社は、60種類以上の日常生活に欠かせない製品を取り扱う世界最大級の天然資源企業です。世界中に広がるビジネスネットワークを通じて、エネルギーに関する現在のニーズを満たしながら脱炭素化を実現する商品の製造、加工、リサイクル、調達、販売、流通を行っています。
グループ全体では契約社員を含めて約13万5,000人を雇用しています。天然資源の産地としてすでに根づいている地域と新興地域あわせて35か国以上40か所以上の拠点を持つ同社のマーケティングおよび産業活動はグローバルネットワークによって支えられています。
取引先は主に自動車、鉄鋼、発電、バッテリー製造、石油関連などの製造部門となります。同社ではさらに、商品の生産者および消費者に対して融資、物流、その他のサービスも提供しています。
抱えていた課題
Glencore社は、過去数年間にわたり、クラス最高の倫理およびコンプライアンスプログラムを構築し、システムに対しても多額の投資を行ってきました。
倫理的な行動を戦略的な企業文化目標として定着させるためには、会社の価値観と期待をシンプルで効果的な方法でグローバルに分散するすべての従業員に伝えることが可能な新しいアプローチを採用する必要があると考えました。この課題に取り組むための1つのソリューションとして、教育プラットフォームとして優れたコーナーストーンとリスク管理プラットフォームのSAI360という2つの主要なパートナーと戦略的に協力して、トレーニングのニーズを特定し、適切かつ魅力的な学習コンテンツを設計し、劇的にやり方を変えて従業員に提供することにしました。
同社は、次のような社内環境の課題に対するアプローチが重要だと考えました。
- 低帯域幅の遠隔地域において動画や画像の多いコンテンツが学習できない
- 多国籍企業ゆえに従業員も多様でトレーニングを11の言語への翻訳する必要がある
- 従業員の役割が多岐にわたるため、研修を調整して個々のグループに合わせる必要がある
- トレーニングの進捗状況の把握と報告が重要で、かつ、配信の合理化も求められる
- 現場の最前線で働く従業員が多くオンライン研修へのアクセスがままならない
Glencore社は、既製のコンテンツ製品もいくつか検討しましたが、どれも要件を満たさないという結論に達しました。さらにほとんどのコンテンツは、金融サービスや医薬品といった特定の業界にのみ焦点を当てており、同社のコアビジネスは網羅されていませんでした。加えて既成のコンテンツでは物事を判断する際に会社の価値観と紐づけるという考え方の落とし込みできないと考えました。
コーナーストーンとSAI360社にシフト
トレーニングの課題に対処するために、Glencore社はコーナーストーンとその幅広いコンテンツパートナーネットワークに目を向けました。ここから、同社はコーナーストーンの学習管理システム(LMS)を実装し、従業員全体のトレーニングのデジタル的変革を実現しました。LMSを利用することで、同社は、従業員をさまざまなカテゴリーにグループ分けし、ターゲットを絞ってトレーニングを割り当てられるようになりました。
コーナーストーンはモバイルデバイスでトレーニングコースにアクセスするためのアプリも提供しています。
LMSは従業員のためのワンストップショップとして機能しています。非常に使いやすく他の選択肢は考えられませんでした。
Glencore社が考えるコーナーストーンを活用するその他のメリットは次の通り:
- プロジェクト管理に長けた経験豊富なサポートチーム
- 世界中のサーバー上を活用してどこからでもアクセスしやすくなる
- 企業、地域、およびローカルレベルでさまざまな管理者権限を確保し、毎年のコンプライアンストレーニングの実施をスムーズかつグローバルに展開
- 電子メール通知と自動リマインダー、管理監督機能により、トレーニングのレビュー、割り当て、把握が可能
- LMS内の堅牢なレポートにより、Glencore側から従業員の進捗状況と知識の保持に関する詳細な情報を追跡可能
- フィードバック機能を活かしてトレーニングの有効性を評価できる
コーナーストーンとSAI360社は、数年前より戦略的パートナーシップを通じて協力し、必要に応じて互いの専門知識を活用し合っています。コンプライアンス業界のリーダーとして、また信頼できるパートナーとして、SAI360社のコンテンツライブラリのコースやトピックの充実度は他に並ぶものがありません。SAI360社は、Glencore社の規模と対象範囲に応じてトレーニングプログラムを変革し、管理するための社内の専門知識と能力も備えています。グローバルなコンプライアンスのスペシャリストとして、SAI360社は以下の項目を提供可能です。
- 包括的なコンプライアンスコンテンツライブラリ
- Glencore社独自のニーズに合わせてカスタムメイドで設定可能なコンテンツ
- 60以上の言語に対応する一流の翻訳サービス
- インストラクショナルデザインチームが中小法人の堅牢なネットワークに支えられた魅力的な学習体験を構築
- トレーニングイニシアチブのための専任のカスタマーサクセスマネージャー
- 社内のプロジェクト管理チームがプロジェクトのライフサイクル全体の管理にコミット
- 共同ブランドコンテンツのソリューション
- 最新の規制変更と新たな関連シナリオによる継続的なライブラリの更新
Glencore社では現在、従業員のコンプライアンストレーニング体験を向上させるために2つの会社が協力体制を取っています。コーナーストーンは、地理的に分散した従業員向けに、より効果的なトレーニング管理とプログラムへのアクセスを実現するシステムを提供し、SAI360はGlencore社と協力して、特定の役割とそのリスクエクスポージャーに合わせたトレーニングの調整を行いました。
コーナーストーンとSAI360を組み合わせる
エキスパート同士によるこのパートナーシップは、コンプライアンストレーニングに関するGlencore社の希望に応えるために、非常に重要なポイントでした。トレーニングコンテンツの品質は、同社が目指していた基準まで向上し、従業員にとってより的を絞った、関連性の高いものとなりました。SAI360を通じて、Glencore社は現在、従業員向けに、行動規範、汚職・贈収賄の防止、利益相反、GDPR/データ保護とプライバシーという4つの中核コースを提供しています。これらはそれぞれ、同社特有のニーズに合わせてカスタマイズされており、各テーマに対して最も高いリスクを呈する従業員が対象となります。追加された機能は、シナリオベースの学習中に従業員が取った行動上の決定に対する従業員の自信度を追跡する機能です。
これは関係者全員にとっての1つの挑戦となりました。SAI360社とGlencore社は、まず、従業員にとって時間がかかりすぎ、詳細すぎるということが判明した45分の包括的な学習セッションを合理化することに重点を置きました。
その後、両社は協力して、従業員が実際に直面しうる現実的状況にフォーカスしてピックアップし、理論よりも行動に着目した体験をデザインしました。従業員の業務に役立たなかった余分な情報を排除することで、トレーニングは15分のセッションに短縮されました。
Glencore社は、SAI360社とコーナーストーンに、従業員の満足度をさらに高め、適切なオーディエンスに合わせてそれぞれのコースを調整できるよう、効果的なトレーニングの割り当てと追跡システムの必要性を訴えました。その後、10万人以上の従業員と契約社員が、会社のコンプライアンスリスク評価に基づき、LMSの中で部門や役割別に分類されました。
コーナーストーンとSAI360社の提供について
コーナーストーンとSAI360社は提携し、創造的なソリューション、明確なコミュニケーション、測定可能な目標を提供することにより、Glencore社のコンプライアンストレーニングプログラムを強化しました。カスタムメイドのブランディングによるコンテンツの最適化とデータ収集の改善は、Glencore社が設定した期待に応えることができました。SAI360社とコーナーストーンは共同で、Glencore社向けにカスタマイズされたシステムを設計し実装しました。
- レポートによる透明性 – 会社のメールアドレスを持っていない可能性のある従業員を追跡し、さまざまなHRシステムからユーザーをリンクできるようになりました。データの追跡とレポート作成がこれまでよりもはるかに洗練されたものとなりました。
- 割り当ての改善 – Glencore社内のさまざまなグループにトレーニングを割り当てるオプションがシステムに導入されました。これにより、従業員リスク分類システムに対応し、適切な担当者にトレーニングを提供できるようになりました。
- 翻訳 – システムは、Glencore社の多様なチームのために11言語の翻訳に対応しています。コンプライアンス支援 – SAI360社は、Glencore社がトレーニングイニシアチブのプロジェクト管理のための専任のコンプライアンス担当者を確保しています。
- 魅力的なコンテンツ – ユーザーフレンドリーで分かりやすく魅力的な形式でコンテンツを利用できるようになりました。
- 更新されたライブラリ – 最近の規制の変更と関連するシナリオに焦点を当てたSAI360社のライブラリの継続的更新を活用し、Glencore社のプログラム用として大量のカスタムコンテンツを作成する必要がありました。また、Glencore社は、リスクの高い従業員を対象とした独自のトレーニングを社内で開発しました。
- 分析機能の向上 – Glencore社向けに作成されたコンテンツは、最大限のデータ出力を実現するようデザインされています。LMSおよびSAI360のコンテンツを通じて、Glencore社はインタラクティブな活動の試行回数を把握して報告し、従業員が保持している情報の量を測定することができます。
SAI360について
SAI360社は、GRC、学習、EHS、サステナビリティソフトウェアを扱うリーディングプロバイダーです。クラウドファーストのSAI360プラットフォームには、柔軟でスケーラブルで構成可能なモジュールが含まれており、
リスク管理についてのより効果的な視点が確保されます。詳細については、sai360.comをご覧ください。