神戸市役所:多様なニーズに対応したコンテンツをプラットフォームで提供し職員の自発的な学びを促進

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神戸市役所:多様なニーズに対応したコンテンツをプラットフォームで提供し職員の自発的な学びを促進

神戸市では、人材育成の環境整備の一環としてLMS(Learning Management System:学習管理システム)を導入し、「コーナーストーン・ラーニングCSX」を活用した職員研修プラットフォームを構築しました。

この約1万4,000人の職員が利用する「神戸市LMS」は、同市の人材育成戦略および組織風土のさらなる変革を支える本格的なLMSです。集合研修とeラーニングを一元管理し、学習履歴などのデータを蓄積・活用することにより、社会環境の変化に対応して主体的に能力開発やキャリア形成に取り組む職員の育成を図ります。

  • 主な課題:職員ごとの受講履歴管理、集合研修・eラーニングの一元管理、所属ごとの専門的なコンテンツの簡便な作成など
  • 導入ソリューション:コーナーストーン・ラーニングCSX
  • 成果:多様なニーズに対応したコンテンツを提供する新たな研修プラットフォームを構築し職員の自発的な学びを促進

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人材育成につながる機能を備えた職員研修プラットフォームの構築

1889年の市制施行以来、神戸市は「進取の気風」の国際都市として発展してきました。最近では、歩行者優先の都市空間を実現する都心・三宮の再整備や、脱炭素都市の具現化を目指す水素スマートシティ神戸構想など、国内の地方行政をリードする様々な先進事業に取り組んでいます。こうした事業に象徴される新しい市政運営に必要な職員の能力として、神戸市の人材育成基本計画で掲げられているのが、「チャレンジ精神」、「リーダーシップ」、「デザイン力(創造力)」です。


行財政局職員研修所人材育成担当課長の日出嶋武氏は、神戸市の人材育成における研修の役割と課題を次のように説明します。

「神戸市では、人材育成を常に重点項目に位置付けて、様々な取り組みを進めています。職員研修所は人材育成の要として、職員の属性に応じた研修の企画・実施および学習環境の整備を行い、集合研修とeラーニングを組み合わせて実施してきました。一方で、昨今の働き方の変化やコロナ禍によって、より多様なニーズに合わせた研修コンテンツの整備、職員の自発的な学びを促す学習管理の推進、学習データの人材育成への活用などの必要性が生じ、職員研修の拡充が急務となりました」


こうした課題を解決するために神戸市が着目したのがLMSです。職員ごとの受講履歴管理、集合研修とeラーニングの一元管理、所属ごとの専門的なコンテンツの簡便な作成など、従来利用していたeラーニングシステムでは対応できなかった人材育成に直接つながる機能を備えた職員研修プラットフォームへの刷新に着手します。

「研修担当部門として、先に進むべき時は進もうというチャレンジ精神をもってLMS導入を決めました。コストも規模も従来にないスケールとなるため、職員に使ってもらえるシステムを第一に考えて選定を行いました」(日出嶋氏)


「開くとワクワクする、学んで楽しい」LMSを具現化するコーナーストーン・ラーニングCSX

複数のサービスを検討した結果、新しい職員研修プラットフォームの基盤として「コーナーストーン・ラーニングCSX」が導入されました。研修の一元管理が可能になったことで、受講者視点では職員自身の学習を管理することが可能になり、管理者視点では受講対象者の抽出、通知、催促、受講履歴の確認など研修事務の効率が向上しました。また、個人の受講履歴・庁内でよく受講されている研修などの可視化により、職員の自発的な学びを促すことで人材育成の強化に役立てようと考えています。


コーナーストーン・ラーニングCSXを選んだ理由について、行財政局職員研修所担当係長の麻生真弓氏は、基本的な学習管理機能に加えて直感的なユーザーインターフェースが印象的だったと述べています。


「複数のサービスを実際に試しましたが、コーナーストーンの操作感が際立っていました。職員に使ってもらえるLMSを実現するには、開くとワクワクする、学んで楽しいという要素がとても大事です。割り当てられた研修がある時だけ利用するのではなく、職員自らが進んで学習したくなる、使っていて快適なLMSにするために、デザイン性は最も重視したポイントの一つでした」


また、コーナーストーン・ラーニングCSXが持つコミュニケーションを推進する各機能も選択の決め手となりました。研修仲間や同じ関心事を持つ職員とグループを作って相互理解を深めるコミュニティ機能はその一つです。


「以前からチャットツールを使用していて、組織を超えてわからないことを相談できる環境が業務の成果にスピーディに結びつき、組織の活性化にもつながることを体験的に理解していました。所属の垣根を超えたコミュニケーションが実現できる機能にメリットを感じています」(麻生氏)。


他にも、自分が関心のある研修コンテンツを集めて共有できるプレイリスト機能、業務などで協力してくれた人に感謝の気持ちをフィードバックできるバッジ機能などが利用可能なことも高く評価されました。


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各部署が作成する研修コンテンツも増加、職員の自律的な学習を促すLMSを実現

コーナーストーン・ラーニングCSXで構築された新しい職員研修プラットフォーム「神戸市LMS」では現在、新規採用職員研修や階層別研修、テーマ別研修などを中心に700以上の独自開発の研修コンテンツが提供されています。そのうち職員研修所以外の各部署の管理者が作成した専門分野のコンテンツもすでに240以上になりました。


「専門的なコンテンツを所属ごとで簡単に作れることも当初から重視していた要件ですが、期待した通り、必要なタイミングで必要なコンテンツが作成されるようになってきました。例えば消防、建築、土木などの専門分野のコンテンツがさらに増加し、職員の仕事の現場に直接活かせる研修がリアルタイムで提供される環境に育てたいと考えています」(麻生氏)


職員研修所において神戸市LMSのサポート業務を担当する杉村宜紀氏も、「各部署の管理者から独自の研修コンテンツを作成したいという問い合わせが増えてきました。実際に消防局や企画調整局などから、コンテンツを作成・登録する際の設定に関する具体的な質問が寄せられています。庁内にLMSの存在が確実に浸透しつつあります」と話し、所属ごとの主体的な取り組みが活発化してきたことを実感しています。


受講必須でないコンテンツでも一定数の職員が積極的に受講するという動きも出てきました。研修制度の一環として民間企業へ派遣された職員が、その派遣経験を共有するコンテンツを公開したところ、職務時間外の受講に制限されていたにもかかわらず、1か月程度で約300人の受講があったという例もあります。コーナーストーン・ラーニングCSXには、豊富なコンテンツ検索機能のほか、職務や興味がある分野、過去の受講履歴などから機械学習によって最適な教育コンテンツを推奨するAIレコメンデーション機能を備えており、職員の自律的な学習をさらに促進することが期待されています。

職員同士のコミュニケーションを活性化する機能の活用で「自然に足が向く」LMSへ


神戸市では、ますます多様化・高度化・複雑化する市民ニーズに対応した柔軟な発想やスピード感のある市政運営に向けて、「チャレンジ精神」、「リーダーシップ」、「デザイン力(創造力)」に富む人材の育成を加速します。新卒一括採用中心の採用方法から経験者採用を拡大し、様々なバックグラウンドを持った多様な人材を採用していく方針も表明しています。こうした人材戦略の強化を支える職員研修の基盤として、神戸市LMSは一段と大きな役割を担います。

神戸市では今後、コミュニティ機能、プレイリスト機能、バッジ機能など職員同士のコミュニケーションを推進する機能の活用を予定しています。

「例えば、情報提供やアドバイスで問題解決に協力してくれた職員に対して謝礼としての『バッジ』を贈ると、そのバッジは贈られた職員の成果となる。尊敬する先輩や一目置く同僚が受講したコンテンツや関心のあるコンテンツを、『プレイリスト』で確認して自分の学習の参考にする。こうしたコミュニケーションを活性化する機能を順次追加して、職員にとって『自然に足が向く』LMSにしていきたいと思います」(麻生氏)

変化の激しい時代に対応する人材の育成に向けて、強いチャレンジ

精神でLMS導入を進めた神戸市。コーナーストーン・ラーニングCSXに

よって得られるユーザー体験と機能を最大限に活かしながら、神戸市

LMSは、職員の自発的な学びを促す研修プラットフォームとして進化

を続けます。


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